ドラゴンクエスト3
ドラゴンクエスト3小説ーじじい物語5
(5/10)
著作者:ニケ
Kira’sQuest徹底攻略広場
ドラゴンクエスト3
サマンオサに着いたじじい一行。町では葬儀が行われていた。
参列者の後を追うじじい。死んだのは城の兵士のようである。
埋葬の時、未亡人になってしまったと思われる女性が泣き崩
れた。そして、その兵士の墓の後ろ。数多く並ぶ真新しい墓
標にじじい達は何を思うのか…。
「しかし、一体誰がこんな酷いことを…。」
「そうか。分かったぞ。」
「閃いたか、ロマリア王。貴様の勘は当たるからのう。」
「簡単な事じゃよ。こんなにいっぱい墓標を立てて、誰が
一番得をする?それを考えればよい。…葬儀屋じゃ、葬儀
屋がやったんじゃ!」
イシスの女王が元ロマリア王を叱りつける!
「それを言うなら墓石売ってる石屋さんが黒幕でしょ!!」
…テディちゃんが∞の形に体を振り始めた。
テディちゃんの説得と町の人からの説明もあり、ようやく
事態を理解したじじい達。今まで優しかった王様が…。
そう、サマンオサ王の様子がおかしい―と。
「どーれ、ちょっくら城に行くかの。」
城門で行く手をさえぎる若い兵士二人。若さゆえか、じじ
い達が誰であるか知らないらしい。
「おい、薄汚いじじいども。どこへ行くつもりだ。」
「認めたくないものじゃな。若さゆえの過ちというものを。」
上がりかけたじじいの腕をイシスの女王がさえぎる。
「私にまかせて。」
イシスの女王が何かの呪文を唱える。眠気に襲われたのか、
途端に崩れ落ちる兵士二人。しかし、体には紫色の斑点が
出て、口からは緑色の泡を吹いている…。
「気持ちよく眠っていてね。」とイシスの女王がウインク。
「…こ、この呪文は何じゃね?」
「私のオリジナルなんだけど、ラリホーマって言うの。」
「ラリホー…?」
「嘘じゃ!」「嘘じゃ!」
口々に異を唱えるじじい二人。
イシスの女王の魔力は計り知れない…。
城の中を進んでいくじじい一行。イシスの女王の
「ラリホーマ」は大活躍だ。
そして、地下牢にたどり着いたじじい達。
「お、王が二人…!」
片方の王は、服装こそ身綺麗だが、片手に棍棒を持っていた。
そして、もう片方の王は、ボロを身にまとい、おそらく拷問
を受けたのであろう、今にも死んでしまいそうである。
「つまみ出せ。」棍棒を持った方の王が、じじい達を一瞥し、
面倒臭そうに、部下にそう命じた。そして、ボロを着た王の
方に向き直すと、とどめを刺そうと棍棒を振り上げる。
「やれやれじゃて…。」
振り下ろそうとした棍棒にチェーンクロスが巻きつく!
「冥府に鎖で繋いでおかねばならない様な連中が、多すぎる
ようじゃな…。」
振り返る、偽サマンオサ王。じじい達の足元には、兵士に
化けていたミニデーモン2匹がのびていた。ようやく、じじ
い達を倒すべき敵だと認識し、真の姿を現す偽サマンオサ王。
元ロマリア王が吼える!
「てめえには今日を生きる資格がねえ!」
「む、これはいかん。待て、ロマリア王よ。」
サマンオサ王の命は連日の拷問で風前の灯であった。
「こうなってしまってはもう呪文も効かん。世界樹に行くしか
あるまい。とにかく時間がない。行くぞ!」
「もうすぐ、わしの孫達が来る。貴様は孫達に任せるとしよう。
その時まで、せいぜいマツリゴトの勉強でもしておくことじゃ
な。もし処刑を続けたら、貴様、ミンチにするぞ!」
じじい達は金色の不思議なベルを鳴らし、大きな翼竜を呼ぶ。
「貴様は死んではいかん!サマンオサ王よ。貴様が死んだら
民は、民はどうなる!!」
翼竜に飛び乗ると、じじい達は一路世界樹を目指す。
その頃、翼竜に一人乗り遅れたテディちゃんは、月を眺め
涙していた。お城に何故か棍棒を持った緑色のトロルがいた
ので、ウサ晴らしに、グーで殴っといた。あと、王様の寝室
の壁にも少し八つ当たりした。
数日後、世界樹の大いなる力で元気になったサマンオサ王。
世界樹の枝に座り、眼下に広がる壮大な自然の景色を見な
がら、四人は語らう。
サマンオサ王「まったく情けない限りです。サマンオサが
魔物の根城となってしまうところでした。ところで、アリ
アハン、ロマリア、イシスには、バラモスの侵略の手は伸
びて来なかったのですか?」
「侵略?来んかったよ。」「うちにも来とらん。」
「わたくしの所にも来ませんでしたよ。」
「そうなのですか…。」
「ああ、ところで、バラモスと言えば、そのバラモスの兄
弟とやらが、アリアハンに来たぞい。」
「バラモスブロスじゃろう。そう名乗っておったわい。ロ
マリアにも来たぞ。」
「あら、イシスにも来ましたわ。なんでも、王の座を譲っ
て欲しい、ってことでしたわ。」
「丁重に帰ってもらったが、ロマリアに行ったのか。」
「ロマリアでも丁重にお断りして、帰ってもらったわい。」
「道理で、イシスに着いた時には、ボロボロでいらっしゃっ
たのね。ポロポロ泣いちゃって可哀相でしたわー。」
「して、やつはどうした?」
「イシスの南に大穴ができたでしょう?あそこに捨ててお
きました。」「…やつは不幸じゃったのう。」
「それにしても、なーにがバラモスじゃ。今となっては
おとなしくなったみたいじゃが、わしらの若い頃には、
竜の女王が竜に変身して暴れまわっておってのー。」
「ありゃ大仕事じゃったのー」「ホントよねー」
遠い目をするじじい達。またまた回想モードに突入。
…あ、竜の女王の強さを身振り手振りで表現する事に
夢中のイシスの女王の肘が、サマンオサ王に当たった。
バランスを崩すサマンオサ王。枝から落ちそう…。
あ、落ちた…。
じじいの旅はまだまだ続く♪