ドラゴンクエスト3
ドラゴンクエスト3小説ーじじい物語6 前編
(6/10)
著作者:ニケ
Kira’sQuest徹底攻略広場
ドラゴンクエスト3
テドンに着いたじじい達。ちょうど夕暮れ時であった。
日が沈むと同時に村のあちこちで、ぼうーっと青白く光る
何かが出現し始める。村人たちの霊魂である。
「わしらが魔物なんぞにやられるわけがあるまい。やられ
ているだって?じゃ今ここにいるわしはなんなんじゃ。」
「…こやつら、自分が死んでいる事に気付いておらんのか。」
悲痛な表情をするじじい。
「わたしは生きているうちにオーブを渡さなくてはいけない」
と言うものに出会う。オーブと言うが、手に持っているのは
粗末なガラス玉…。
「これをオーブと思い込んでおるのか…。残留思念とはなんと
悲しきものなのじゃろう。」
「良かろう。オーブはわしらに任せられい。必ず、必ずおぬし
に届けてやろう!」
翼竜に乗りバラモス城にたどり着いたじじい達。今度はテディ
ちゃんも乗り遅れなかったようだ。静かな怒りを胸に、次々と
モンスターを撃破し、奥へ進む。そして遂に宝物庫にたどり着
く。キラーン!、キュピーン!
じじい達の目が次々に光る!あれれ?夢中で宝を漁り始めたぞ?
「まさかオーブを取り戻しに来るとはな。」
邪悪な声が響く…。じじい達がポンッと手のひらをたたいた。
どうやら思い出したらしい…。
「オレ様がバラモス軍最高指令エビルマージ様だ。」
「すると貴様がテドンを…?」
「いかにも。オレ様が指揮したぜ。ありゃ、ただの見せしめよ。
もっともテドンの連中を成仏させないように大魔王様に提案
したのも、オレ様だがなあ。」
元ロマリア王が吼える!
「てめえの血はなに色だーっ!!」
元ロマリア王の48の殺人武器の一つ、アサシンダガーが火を
吹いた!そしてエビルマージの全身の急所(秘孔)を突く!
「ケケケ、効かぬわあ。」「お前はもう死んでいる…。」
「何じゃト?ありゃりゃ体ガ、体がァ!貴様らは一体ィー?」
「昔は勇者と呼ばれておったが…。大魔王と自らを呼称する輩
を倒した数は、両の手の指の数でも足りぬよ…。」
「そ・・・それを、先に・・・先に言って、いってれぼ!!」
破裂するエビルマージ。元ロマリア王が言う。
「ちっ、きたねえ花火だぜ。」
宝物庫からこそこそと宝をたくさん持ち出している3人+一匹
を見つけた敵モンスターがいた。
「我こそはバラモス親衛隊隊長、地獄の騎士である。」
言うや否や、元ロマリア王に跳びかかる。二、三合斬り結ぶう
ちに、敵の力量を理解した元ロマリア王。
「悪いが、得物をかえさせてもらうぞ!」
身の丈より長い巨大なバスタードソードを取り出す。
この別名「ドラゴンごろし」とも言われる大剣を見た者は
皆口々に「それは剣というにはあまりにも大きすぎた。
大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把すぎた。それは正に
鉄塊だった…。」と語ったという。
地獄の騎士と元ロマリア王が対峙し、お互いの隙を探り合う。
時が凍りつく!
口火を切ったのは元ロマリア王であった。
黒いマント(やみのころも)を翻し、「ドラゴンごろし」を
振り回す元ロマリア王は、まるですべてを薙ぎ倒す漆黒の
旋風のようであった。元ロマリア王は昔「鷹の団」という傭
兵集団に入っていたとか、いないとか。
「なんという膂力。なんという破壊力…!」地獄の騎士が驚
愕する。ついに、元ロマリア王(またの名を「黒い剣士」)
の「ドラゴンごろし」が地獄の騎士を薙ぎ倒し、扉に叩きつ
けた。しかし、地獄の騎士の戦意は喪失しない。
地獄の騎士が吼える!
「例え、拙者が滅びようとも、ここは通すわけにはいかん!」
「素晴らしきはその騎士道精神。…ならば、とどめじゃ!」
「待てロマリア王!奴の首のところを見てみろ!」
「こ、これは…。」地獄の騎士の首には、星の飾りがついた
紙細工の首飾り。
「それは、明らかに人間の子供が作ったもの…。地獄の騎士、
貴様、戦地で生き残った人間の子供を助け、育てておるのか
…?」「・・・。」無言で答える地獄の騎士。
くるりときびすを反す元ロマリア王。
「待て…っ。戻って…、戻って拙者と戦え!!」
元ロマリア王にすがりつこうとする地獄の騎士。
首から、紙でできた首飾りが落ちる。
真ん中についた金色の紙でできた星の飾りを、キラキラと
輝かせながら…。
あ、元ロマリア王が踏んだ。
時が凍りつく!
口火を切ったのはイシスの女王であった。
「オホホホホ。」と笑いながら元ロマリア王の足元から
首飾りをとろうとする。
ビリッ!
あ、破れた。
靴の跡がつき、おまけに破れてしまった首飾りを地獄の騎士
にかけるイシスの女王。ひきつった笑顔で、固まった元ロマ
リア王を引き連れ、去っていく。
この状況に一人だけ全く気付いていない様子のじじいが少し
男前な顔をして、凍りついたままの地獄の騎士に語りかける。
「貴様を倒すわけにはいかんよ。地獄の騎士よ。ここは貴様
の顔を立てて引く事にしよう。貴様のような部下を持つ大魔
王バラモスという漢(おとこ)、少し会ってはみたかったが
な。」
その頃、テディちゃんは、なんか変な緑のカバを見つけてい
た。そして、そいつに「コラコラ、キミ。こんなところにい
ては危ないよ。ここは大魔王のお城なんだからね。」と、優
しく注意までしていた。おまけに、そいつは何故か、玉座に
座っていたので「これは王様の座る席だよ。いたずらしたら
ダメでしょ。」と叱っておいた。そして、そいつをどけて、
近くにあった王冠をかぶった白骨死体を丁重に玉座に座らせ
ておいた。
じじい達はテドンに寄ったあと一路ギアガの大穴を目指す。